大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(ワ)9525号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一、被告節子が自動車登録原簿上に本件被告車の所有者として登録されていることは同被告の自認するところである。そして、自動車登録原簿上の所有名義人は、反証のないかぎり右自動車を所有するものと推定すべきところ同被告は単に本件被告車の所有権が実質的に被告憲一にあると主張するにとどまるのであつて、本件の全証拠を検討してもこの事実を認めるに足る証拠はない。したがつて被告節子は被告車を所有し、これを自己のための運行の用に供していたものというべきである。

二、休業補償

<証拠>を総合すると、原告は本件受傷により昭和四三年九月六日から同四四年五月二六日まで二六四日間にわたる休業を余儀なくされたこと、そして原告の本件事故前の六カ月間(昭和四三年三月から事故発生前月までの六カ月間)の総収入計金八〇万九七六〇円であつてその一日当りの平均は金四四〇〇円(銭未満切捨)であることが認められる。右各証拠と弁論の全趣旨によれば、原告が右収入を挙げるための経費としては一日当りの燃料、オイル代金五四八円(銭未満切捨、六月間の合計は金一〇万〇八九三円)のほか、車検整備費、各種保険料、小修理に要する部品代その他の消耗品代電話代その他の諸雑費を含めて一日金九〇〇円を下るものではないと認めるのが相当であるから、以上に基づき、原告の一日平均の純利益を計算すれば、金三五〇〇円となり、したがつて、原告の右休業期間中の得べかりし利益の合計は金九二万四〇〇〇円となる。<証拠>によれば、原告は昭和四四年六月も本件事故のため一四日間は休業せざるをえなかつたことが認められるけれども、右甲第九号証の七によればこのうち五日間は、当初より休業が予定されていた定休日であることが認められ、したがつて、本件受傷による休業は九日間であつたというべきであるから、これと前記認定にかかる原告の一日平均の純利益に基づき右休業に基づく逸失利益を計算すれば金三万一五〇〇円となる。

したがつて原告の本件受傷に基因した休業による逸失利益の合計は金九五万五五〇〇円となるところ、このうちの金三五万円について原告が被告らから弁済をうけた事実は当事者間に争いのないところであるからその残金は金六〇万五五〇〇円となる。

三、逸失利益

<証拠>によれば、原告は本件受傷によつて自賠法施行令第二条、同別表第一四級に該当する障害を遺した事実が認められる。しかしながら、本件受傷による右後遺障害によつて原告の労働能力に減少をきたし原告が格別の収入減を生じたという事実は本件全証拠によるも認めることができないからこの点に関する原告の主張は採用できない。(原島克己)

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